いつの頃からだろう。
「美唄焼き鳥」という食べ物が「とうちゃん」の胃袋を魅了して止まなくなったのは。
鶏肉、鶏レバーや内卵、砂肝、心臓などの内臓と、甘いタマネギを一つの串に刺す焼き鳥。
程よい塩加減、モツ独特のコクと旨味。
ガッツリとした食感や、ふんわりとした食感が入り乱れるモツ串。
そんなモツ串を片手に、
流し込むビールは値千金だね。
とある夏の夕暮れ、訪れてみたのは。
美唄市にある昭和43年の創業以来、美唄市において圧倒的な知名度で知られる
「たつみ」。
昔の美唄には炭鉱労働者が多く居住していて、鶏肉や鶏モツが労働者の食として人気となった。
美唄焼き鳥の発案者は、三船福太郎氏と言われている。
「たつみ」は、銭湯を営んでいた先代が、美唄焼き鳥の発案者である三船福太郎氏の店を継いだ
柳谷常雄氏のもとで、一から手ほどきを受けたのが始まりらしい。
一日に焼く本数は平均約5000本、持ち帰りや地方発送がそのうち9割を占めるらしい。
おみやげ屋で見かかける真空パックの「美唄焼き鳥」には、「たつみ」の名前が付いている商品が
多いのは、気のせいではなかったね。
嬉しいのは味だけじゃない。
「モツ串」1本、なんと95円!(平成25年夏現在)
この価格は凄いね、10本食べても1000円しないんだよ!
【もつそば 480円】
【銀座 福よし】
美唄焼き鳥に恋焦がれる「とうちゃん」が。
東京銀座の美唄焼き鳥店「福よし」を訪れてみた。
さすが「福よし 銀座店」。
メニューも産炭地の料理というよりは、都会の創作的な料理が多かった。
美唄市で食べるのと同様に美味しい「モツ串」だって提供されている。
・・・・ただし、お値段だけは銀座価格だったのが残念。
石炭から石油へ。
炭坑により町が賑わっていた時代が終わり、町並みが姿を消していく。
人々が炭山を去り、かつての賑わいは幻のよう。
栄小学校(現在 アルテピアッツァ美唄)が、幼稚園だけを残して閉校する。
最盛期には1250人いた子どもたちが、67人まで減少して閉校した。
そんな小学校を活用して、彫刻家・安田侃(かん)の作品が展示されている「アルテピアッツァ美唄」
賑やかな時代を経た、木造校舎の色合いが優しすぎる。