足で感じる「函館山」ハイキングに行ってみた

「とうちゃん」

2011年10月16日 07:12

「函館山からの眺望は三つ星」


これに「自らの足で登る」という達成感を加えると「四つ星」?が、順等なラインだろう。


運動には、あまり縁がない「とうちゃん」一家が、函館山ハイキングを決意した。

函館山は、標高334m、周囲約9km。牛が寝そべるような外観から臥牛山(がぎゅうざん)とも呼ばれ、
御殿山 (334m) をはじめとした、13の山々の総称である。


【海に浮かぶ函館山(上磯方面から撮影)】



ロープウェイだけでは見学できないモノが、この山には眠っているから。


函館山では1898年から要塞建設が始まり、
1905年までに山全体に砲台や発電所、観測所など17の施設が建設された。

函館市が危機に陥った時、函館山が半分に割れて、巨大な大砲が姿を現すらしい(ウソ)。
「息子」に話すと、目を輝かせていた!


【イカール星人迎撃用 函館山砲台(イメージ)】






まずは、案内センターで情報収集。
観光をする際の情報収集は、非常に大事な作業だ。
函館山に精通したガイドさんからのアドバイスにより、見所とルートを確認する。
軟弱な「息子」でも、簡単に登る事ができる「旧登山コース」






登山開始早々に、昔の貯水槽を見かけた
早くも見かけた遺物に「とうちゃん」の期待感が高まっていく。






「旧登山道」で、よく見かける石垣。
このような立派な石垣は、間違いなく登山のためだけに造られる物ではない。
長く続く石垣に、当時の人々の苦労を偲んでみる。






登山も七合目を過ぎるころ、
コースを逸れた先に見る事ができるのが「御殿山第二砲台跡」

この砲台は、
1901(明治34)年2月竣工、28cm榴弾砲4門が設置され、
1945年の終戦まで函館湾周辺に睨みを効かせていた。






今でこそ、階段によって「砲台跡」まで歩いていくが、
要塞当時は、トンネルが砲台付近まで続いており、地下から出入りしていたらしい。
なお、そのトンネルは占領軍?によって破壊された。


現在、兵舎や地下通路などの地下の遺構も、崩れかけて見学ができない状態。




もちろん、素晴らしいのは軍事的遺構だけではない。
長い時間、閉鎖されていたため、素晴らしく貴重な自然が残されている。

登山道を歩くだけで、普段目にする事が無いような植物を沢山見かける事ができた。



【毒々しいマムシ草】




【幽玄な色合いのトリガブト】

ガイドの方から「トリカブト」について、いろいろ説明を受けていた「かあちゃん」

「かあちゃん」:どこに毒があるのですか?
「ガイドさん」:根も葉も華も、全部に毒があるから。
「かあちゃん」:ニヤッ!


※ 函館山の植物は、採取しちゃいけません。




函館山の樹木は、燃料等に使用するために伐採され尽くされた事がある。
そこで、コレを問題と考えた幕府の役人が七飯町の百姓に命じて、杉が植樹された。

禿げた函館山も見てみたいけどね。





山頂も近くなる頃に、ちょっと立派な仏像を見かけた。



「函館山権現」

権現の「権」という文字は「臨時の」「仮の」という意味で、
仏が「仮に」神の形を取って「現れた」ことを示している。

函館山への山岳信仰と仏教が融合したのかな?
あまりにも穏やかで女性的な権現様の表情。

昔の人は、函館山に女性の面影を感じていたかな。










散々、寄り道をして「函館山山頂」に到着。
要した時間は、なんと2時間30分。

ちなみに山頂までの目安時間は、たったの50分なので、観光がてら登山に挑戦してみては?







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