「おたるみなと資料館」に行ってみた

「とうちゃん」

2010年11月05日 06:31



小樽港湾事務所と同じ建物内にある、「おたるみなと資料館」に行ってみた。

この資料館では、小樽港建設の歴史を示す貴重な資料や写真、
長期耐久性試験用のモルタル(試験供試体)、
世界初と言われているケーソン製作用斜路の模型などが展示されている。


資料館から見える、小樽港の防波堤。

この小樽港と防波堤は「北海道遺産」にも指定されている。

小樽港の建設に大きく貢献したのが、近代港湾の父「廣井 勇」博士。
内村鑑三や新渡戸稲造らと共に札幌農学校で学んだ。
日露戦争で縮小される予算の中で、海の中での劣化が解明されていない時代に、
現代まで使用に耐えうる防波堤を建設した。

日本海の荒波を、斜めに受け流す設計となっており、
防波堤の幅は、近年に設置された「石狩湾新港」より狭いという。

そんな彼の言った言葉が、
「技術者が千年にもわたって問われ続ける誉と辱めとは、設計の立て方にかかっている」

実績が伴っている名言って、カッコいいな。




展示物で「北防波堤」の構造と作り方を見ることができる。
ちなみに屋外には、長い間、荒波を耐え続けてきたコンクリートブロックが展示されている。



これが試験供試体。

コンクリートの丈夫さが解明されていない、明治の時代から作り続けられている。
作られた試体は、空気中、真水の中そして海水の中に沈めてその変化を観察しているらしい。
人の技術というのは、このように作られていくんだね。



世界初とも言われる「ケーソン製作用斜路」

土木遺産でありながら、平成17年にも使用された実績があり、
必要であれば、現在でも使用できるそうだ。



昔の潜水服

なんか、宇宙でも使えそうなほどゴツイ。

聞いた話なんだけど、東北には「潜水師」の町があるらしい。
潜水という特殊技術を持った人人たちが、この町から全国に散らばっているそうだ。
興味があったので調べてみると、岩手県洋野町種市は「南部潜り」の町として有名らしい。
地元の種市高校で潜水士を養成する専門の学科を設け、日本のみならず世界中に数多くの潜水士を輩出しているそうだ。
ちなみに、海深くまで潜る「ほや漁」が、昔から盛んな町らしい。





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