北海道発展の礎 旧開拓使工業局庁舎

「とうちゃん」

2016年05月17日 06:46



時は明治6年。

北海道を発展させるために不可欠なもの。
道路・橋梁・官庁・学校などの施設をはじめ、家財、機械や農具
車両などの製造事業を行い、今日の北海道の礎を築いた。

それが「開拓使工業局」。





開拓使工業局の庁舎は、派手なカラーリングが印象的な明治初期の洋風事務所建築の特徴をよく示
している。
白をベースに緑と黄色のポイントが、非常に鮮やかだ。

開拓使関係庁舎としては現存する唯一のもの。
建物は、明治10年に札幌市街中心部に建設され、昭和54年に北海道開拓の村に創建時の姿で移築さ
れた。

工業局営繕課の設計業務の実態を示す建物として歴史的に高い価値が認められている。
札幌市時計台より古い時代に建てられた貴重な建築物だけど、知名度に関しては、あまり高くないの
は、どうしてだろう。



【明治中期の札幌市中心部の模型】

左上に「開拓使札幌本庁舎」、中央に「札幌農学校」、そのすぐ
南に建設中の「豊平館」。創成川を東に渡り、現在の札幌市中央
区大通東2丁目に工業局所管の工作場がある。


木材の貯留池などが設置され、広い敷地を有していることがわかる。



【工業局の工作場 模型】

写真左上にある、白い建物が「工業局庁舎」。

開拓使工業局では、当時の先進技術を有した外国人技術者を招いて、西洋
の進んだ技術
を取り入れた。
器械所では、水車をまわしてノコギリを動かし材木を加工してたが、これは当時の先端技術の一つ
だった。

開拓使工業局の業務として、官営工場を経営し家材、機械、農具、車両などの製造事業も行ってい
た。



【建物内部の資料展示】


【玄関ホール兼階段室】


【庇のテントが付いた窓】

熱意だけでは、北海道の厳しい自然の中で暮らすことは困難だ。
明治初期の日本国に必要とされていた新産業とエネルギー。
これらを生み出すための、軸の一つとなったていた開拓使工業局。

そんな情熱に思いを馳せつつ。




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