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とことん遊ぶぞ 北海道! › LOVE 函館 › 飲み水に感謝してみる「函館元町配水場」

2011年10月23日

飲み水に感謝してみる「函館元町配水場」


本当に当たり前の事だけど、
水道の蛇口をひねると「きれいで清潔な水」が流れてくる。
飲み水や料理、風呂、掃除、トイレに使用されるだけではない。
会社でも、工場でも、緊急時には防火や消火のためにも。


「水」は、人間が生きていくためには欠かせない。
もちろん人間が集まる「都市」にとって「水」は、必要不可欠だ。


・・・だけどね、この事実を意識して「水」に感謝する機会も、そう多くは無い。
そんな事実を確認できるのが、「函館市元町配水場」と函館市水道の歴史だ。




【函館水道発祥之地 碑】


函館市に水道ができた経緯を簡単に、

「函館市は,1859年(安政6年)に日本最初の貿易港の一つとして,
西洋文化が流れ込むハイカラな都市だったけれど、
非常に水の便が悪く日常の飲料水にさえ、困る有様だった。

増え続ける人口に、不衛生な水環境。
そのためなのかコレラが多発する土地となった。
また、風の強い土地柄もあり、小さな火事でさえ、大火に発展する事も多かった。

このような状況を解決するべく,1889年(明治22年)我が国2番目の近代水道が誕生した。
2番目ではあるけれど、日本人技術者(平井晴二郎氏)による設計・監督としては、国内初の水道施設となる。
(なお、平井博士は「小樽市手宮機関庫」、「道庁旧庁舎」も手がけている)」




【当時の貯水池の番所】




【配水場に残された当時の施設。古びたレンガが素敵だね】


もうちょっと詳しく言うと、

水道敷設が決定されるまで函館市は、4回におよぶ起業を行っている。
第1回起業は、明治12年の大火のためやむなく中止し、その予算を復興に当てられた。
第2回起業は、明治16年に国に対し上請したが許可されなかった。
この時期は「松方デフレ」と呼ばれた時代で、国の財政事情が深刻な時期でもあったためである。

有効な手段を講じる事ができないまま迎えた明治19年のコレラ大発生。
患者数は1022人を数え、そのうち846人が死亡した。


第3回起業は、函館区債の発行と北海道庁からの一部補助による計画をたてたが、
政府の公債証書と類似のものを、区が発行するのは差し控えるべきとの見解を示し、実現に至らなかった。
ちなみに、起業とコレラの発生は連動している。
それほどまでに、当時の人々にとって「きれいな水」は、重要な問題であったことが伺える。
第4回起業は、横浜に水道を敷設したパーマー氏を招いて再調査を依頼した。
上水道問題を重視するという政府の政策変更もあり、
明治20年12月8日に閣議の決定を受けることができた。
水道建設工事については明治21年6月10日に着工し、翌年12月11日に完成した。
疎水式は翌月20日函館公園において盛大に挙行された。






函館市民は、水道敷設の悲願を、ただ見守っていただけではない。
自治意識の高い函館市民らは「仮水道」も敷設している。


そして水道は生活基盤を改良し、井戸の有無に規制されていた居住空間を拡大する要因ともなった。
水道の敷設により、今まで見向きもされなかった土地が見直され、人口が急増し、都市が広がった。


函館の土地に値段が付けられないほどの、とてつもない価値を付加したのが「水道」だ。






明治22年完成の中区配水池と明治29年完成の高区配水池があり、敷地面積は約6.4ヘクタール。
中区配水池は100年以上を経過した現在もその役割を果たしている日本最古の配水池で、
厚生省が企画した近代水道百選にも選ばれている。



【芝生が目に優しいスペクトル 中区配水池】




なお、昨日ブログで書いた「笹流ダム」の水は、8km以上の送水管により、
この元町配水場まで送水されている。
文化財から文化財へ「水のリレー」が行われ、今日も我々函館市民の喉を潤し続けている。







いかがでしょうか?
当たり前の「水道水」と、先人達の努力に感謝してみたくなりませんか?


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(本文は「函館市史第4章第3節」を参考にさせていただきました)


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Posted by 「とうちゃん」 at 05:52│Comments(0)LOVE 函館
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