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2012年12月02日

朱鞠内湖の「負の歴史」と深名線と白い花



 朱鞠内湖(しゅまりないこ)
 幌加内町にある雨竜川を堰き止めて造られた人造湖。
 湛水面積(23.73平方キロメートル)を持ち、佐久間ダムが完成するまでは日本一だった。



 朱鞠内湖では、幻の魚「イトウ」が釣れるということで、全国から釣り愛好家が集まる場所としても
知られている。
 冬にはワカサギ釣りが行われ、氷点下20度を越える寒気の中で「かあちゃん」とワカサギを追いかけ
た思い出の湖でもある。





【雨竜第1ダム】

 朱鞠内湖は、森林資源の確保と水力発電を目途に、王子製紙資本の雨龍電力によって開発された。
 ダムを造る事によって水没する地区の原木を伐採し、苫小牧にある製紙工場の原料として使用。
 ダム湖の水を利用して発電し、その電力を札幌などに送っていた。

 この雨竜奥地の原生林に目を付けたのは、王子製紙社長であり、慶応義塾大学工学部を創
設した藤
原銀次郎。
 朱鞠内湖の最大の島は、今でも「藤原島」と呼ばれている。


 当時の王子製紙は財閥系に準じる企業体を形成し、グループ企業には雨龍電力、王子証券、樺太鉄道、
北海水力、北海道鉄道などがあり、支笏湖周辺など苫小牧一帯、雨竜川の流域、樺太などで林業開発を
積極的に行っていた。


 1941年(昭和16年)に工事着手。1943年(昭和18年)ダム本体が完成。
 工事には、のべ数百万人の労働者が動員されている。
 朱鞠内では、冬季の気温が-40℃を記録するなど非常に過酷な自然環境にあるが、工事は休まず続けら
れた。
 その労働は、日本人のタコ部屋労働、外国人の強制連行により賄われた部分も
あり、極めて劣悪だったらしい。



 【殉職者慰霊塔】

 雨竜第1ダム脇には「殉職者慰霊塔」が建てられている。
 異様な大きさを誇る慰霊塔から、建設に携わった人たちの罪悪感が感じられなくもない気がするのは
「とうちゃん」だけだろうか?




【旧光顕寺 笹の墓標展示館】

 湖畔にほど近い場所に建つ光顕寺には、当時の労働や犠牲者に関する資料展示がなされている。
 判明している死者は、展示資料によると日本人が168名、外国人36名の計204名。
 労働者全体の人数は分からないけれど、死者のうち80%強が日本人。
 日本人の死因で大きな部分を占めるのが脚気と肺炎で全体の35%程度(58名)のを占める。
 ちなみに外国人で脚気が死因となった記録は無く、僅かに肺炎で1名が死亡している。
 外国人労働者の死因で多いのは、骨折に関する死因かな。

 死因の中には、ダイナマイト自殺があり、労働の苛酷さが伺える。
 
 この資料館を訪れた時、一番印象に残っているのは「スズメバチ」だ。
 縄張りに侵入した事を怒っているのか?それとも・・・。


【関連記事 「藻岩犠牲者の碑」に行ってみた
 


【衆議院議長 益谷 秀次 像】

 「名羽線」って知っていますか?
 明治41年に計画が発議された路線。
 深川~朱鞠内~名寄を結ぶ深名線を、朱鞠内から日本海側の羽幌まで分岐させる計画の路線。
 戦後び昭和36年に着工され、昭和55年に凍結された未完線。
 ただし一部の線路は、石炭輸送等に使用されていた。 
 現在でも、微かに鉄道遺構を確認できるらしいけど、見に行った事は無い。

 そんな「名羽線」建設を陳情した相手が、衆議院議長 益谷秀次氏。
 『名羽線建設着工おめでとう! 益谷先生ありがとう!』
 という趣旨で、慰霊碑から遠くない所に設置された胸像が上の写真です。
 
 事情を知らないと「過酷な労働を強いた張本人」?って思ってしまうね。




 巨大な人造湖「朱鞠内湖」
 これと密接な関連を持つのは、深川から幌加内、朱鞠内を経由し名寄まで伸びる全
長約120kmの「深名線」だ。

 幌加内バスターミナルの2階には、深名線資料室があり(入場無料)、深名線で実際に使用されてい
た鉄道グッズ、現役当時のビデオ映像を見ることができる。



【深名線資料室】

 深名線は、雨竜ダム建設の資材搬入、苫小牧にある王子製紙工場までの原木搬出を主目的とし、ダムの
建設に先立って着工された。


 深名線と並行する国道275号の整備は1988(昭和63)年に完了、1992(平成4)年には名寄と母子里を結
ぶ名母トンネルが開通した。
 これらの情勢の変化を踏まえて、大きな反対運動も起こらないまま、翌1995(平成7)年9月3日を最後
に深名線は廃止された。





【第三雨竜川橋梁】

 旧深名線で、現在も残されている鉄橋。
 取り壊しの予定だったところを、土木遺産としても価値が高い橋梁なので、保存会により管理される
ことになったそうだ。






 ちょっと話は変わるけれど、幌加内町は蕎麦の作付け面積・収穫量が日本一
 蕎麦で有名な「信州」の蕎麦だって、蕎麦の原産地を確認すると「幌加内町」だったと言う事だって
少なくない。


 訪れる時期によっては、白く可愛らしい蕎麦の花が、視界一面に広がる雄大な景色を堪能できる。


 
 見渡す限り広がる白い花。
 白い蕎麦の花が咲き誇る夏。
 そんな幌加内町の満月の夜、月の光に照らされて光る白い花を酒の
肴に、蕎麦焼酎のお湯割りを一杯傾けたい「とうちゃん」
がお送りしまし
た。
 

【参考 幌加内町史、wikipedia、「ハマちゃん」のがらくた箱】


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