とある古都の。
とある古拙のお寺さんに展示されていた藍染。
重厚な歴史と伝統のなかで。
宝石のように輝く藍色に目を奪われた「とうちゃん」。
いや、目を奪われたのは「とうちゃん」だけではない。
お寺さんの参拝客のみなさんが、その鮮やかすぎる藍色に目を奪われていた。
一見、古刹の寺には似合わないと思われるような、鮮やかな藍色だけど。
なぜ、こんなにも違和感なく馴染んでいるのだろう。
むしろ、ここに藍色がないことの方が不自然のような気がするくらい。
長い年月を経た燻んでしまった古刹の色合い。
建設当初は、極楽浄土を連想するような鮮やかで、ポップで贅沢な色使いだったんだろうな。
きっと昔の人々は、その極彩色に、迫力ある仏像に、優しげな菩薩像に極楽をみたんだろう。
そんな古刹のお寺さんで、藍染の展示会が開催されていた。
藍色は、植物の藍に由来する色で、インディゴブルーと同じ色。
日本の伝統的な藍色は、藍のみで染めた色ではなく、藍に少量の黄の染料を加えて緑がからせた
ものをいう。ちなみに藍のみで染めた色の伝統的な呼び名は、縹(はなだ)色。
青い海や自然が想起される藍色は、浴衣の色として人気があったようだ。
藍色、インディゴブルーは、最も古い染料の1つ。
インド、中国、日本など多くのアジアの国々で何世紀にも渡り用いられてきた。
メソポタミア、エジプト、ギリシャなど、多くの古代文明でも知られていた。
紀元前7世紀のバビロニアの楔形文字で書かれた板には、インディゴブルーの毛織物の染色法が書
かれていたんだって。
日本における藍染の歴史は、奈良時代の6世紀頃中国から伝わり、染料を採る為、藍が広く栽培さ
れた。海外では“Japan Blue”、“広重Blue”と呼ばれることもある。
浮世絵に使われている青って、藍なのかな?
いかがでしょうか。
藍色に目が慣れた頃に見る、和傘の朱色の美しさは?
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